プラスチック
プラスチックごみが海に流れ出るとどうなるの?
2022.12.01
プラスチックごみの影響で、海の生き物の「命」が危ない
前回の記事では、「プラスチックごみは分解されないため、海などに捨てて放置し続けると、やがてプラスチックで埋もれてしまう」と説明しました。
では、プラスチックごみが海に捨てられると、何が問題なのでしょうか?
問題とされているもののひとつが、「海の生き物への影響」です。
プラスチックでできた袋や網がウミガメの体に絡まって苦しんだり、クジラや海鳥が、えさと間違えてプラスチックごみを食べたり。プラスチックごみを食べてしまった海の生き物は、死んでしまうこともあります。
それだけではなく、プラスチックを食べた魚などを私たち人間が食べてしまうことで、「人間の健康にも悪い影響を与える」とも言われています。
海に流れ出たプラスチックごみは、海の生き物だけでなく、陸に住む私たちの身体にも、影響を与えているかもしれないのです。
「海洋(かいよう)プラスチックごみ」の原因
海に流れ出たプラスチックごみを「海洋プラスチックごみ」といいます。
海洋プラスチックごみが出るのは、陸で正しく処分されなかったプラスチックごみが、川などから流れ出ているのが大きな原因です。「陸で正しく処分されなかったプラスチックごみ」とは、川にポイ捨てされたごみや、風に飛ばされたレジ袋などが当てはまります。
このように、川に捨てられ、海へ流れ出るプラスチックごみは、「海洋プラスチックごみ」の約80%を占めると言われています。
そのなかでも、中国やインドなど、アジアの国の川から流れ出るプラスチックごみ量が特に多いです。
同じアジアの国である日本も、海洋プラスチックごみの影響をたくさん受けていると言えます。このようなプラスチックごみ問題をくい止めるため、川や海でのごみ拾いをしたり、使い捨てプラスチックを作らない・使わないように呼びかけたりなど、さまざまな団体が日本で活動しています。
次回からは
プラスチックが私たちの生活にどれだけ身近になっているのかを紹介します。