ペットボトルをアップサイクル!廃棄物から生まれたおしゃれな製品をご紹介|やさしい素材JAPAN

 特集 

ペットボトルをアップサイクル!廃棄物から生まれたおしゃれな製品をご紹介

2024.5.27
1995年に制定された「容器包装リサイクル法」により、ペットボトルの分別処理は私達の生活において当たり前のことになりました。それに伴い使用済みペットボトルは、繊維やプラスチックシート、プラ容器などにリサイクルされ、循環しています。

以前までのリサイクルは単なる再利用が主な目的で、再利用された素材はものづくりのための原料の一部と捉えられていたに過ぎませんでした。しかし近年は「アップサイクル」という考えが重要視されるようになっています。
アップサイクルは「創造的再利用」とも言われ、本来は捨てられるはずのものにデザインやアイディアにより、付加価値価値を与えて再生することを指します。

リサイクルとアップサイクルの違いは「元の製品よりも価値を高めている」かどうか。
今回はペットボトルのアップサイクル製品を5品ご紹介します。

みんなのリサイクルから生まれたテーブルウェアブランド「rebirth」

大洋化学株式会社

リバースは、使用済みペットボトルから作られるサステナブルなテーブルウェアです。
マグカップ1個につき約4本分のペットボトルが利用されており、バージンプラスチックは使われていません。

アウトドアでの使いやすさを追求した<BBQシリーズ>、木の温もりを感じられるデザインと、プラスチックの機能性を合わせもった<Naturalシリーズ>、漆器職人が手作業で仕上げた、高級感あふれる<和食器シリーズ>、シンプルなホワイトカラーの<Basicシリーズ>があり、多様な製品の中から好みに合わせて選ぶことができます。

また、リバースプロジェクトで使用されているペットボトルは、学校や地域に設置した回収箱を通じて回収されたものです。地域みんなの力によって製品を生み出すことで、地域社会にリサイクルの大切さを広める役割を担っているところもポイントです。

BBQシリーズ

Naturalシリーズ

和食器シリーズ

画像出典:REBIRTH公式サイト|https://www.taiyo-rebirth.com/

商品名

rebirth

素材

R-PET

サイズ

製品により異なる

メーカー

大洋化学株式会社

アクティブシーンにおすすめのアイウェア「PLAGLA / プラグラ」

オウン合同会社

「PLAGLA / プラグラ 」は廃棄されたペットボトルを原料に、眼鏡の産地”福井県鯖江市”の工場から今までにない製法でつくられたアイウェアです。
フレームはおよそ2本分の500mlペットボトルから作られており、レンズは生分解性プラスチックを採用。日本人の骨格に合ったノーズやテンプル (つるの部分) の形状をしているので、ズレにくく、軽快な着用感が特徴です。

また、金属を使用していないため、汗や海水によるサビや劣化の心配がありません。軽いつけ心地とフィット感で、アクティブシーンでも安心して使用することができます。

PG‐03 / ウェリントン型

PG-02 / ラウンド型

PG-04 / ボストン型

商品名

PLAGLA(プラグラ)

素材

フレーム:リサイクルペットボトル
レンズ:生分解性プラスチック

サイズ

製品によって異なる

メーカー

オウン合同会社

100%リサイクルポリエステル製のスニーカー「VEJA B-MESHシリーズ」

VEJA

VEJAは靴の生産に「透明性をもたせること」を理念としている、フランスのスニーカーブランドです。「リサイクル素材やバイオ素材」と「性能」の両立を目指し、長い時間を設計とデザインに費やしています。
そんな中開発されたのが、使用済みペットボトルを100%利用した<B-Mesh>という生地を使用したスニーカー。B-Meshは優れた通気性と撥水性が特徴で、B-Meshを使用したシューズ1足あたり、約3本の使用済みペットボトルが再利用されています。

VEJAでは、B-Mesh以外にも、オーガニックコットンやビーガンスエード等、環境に配慮した素材が使われているほか、フェアトレードの原則にのっとり、公正で人の尊厳を重視した商取引を実現するなど、ものづくりが抱える課題と向き合いながら、スニーカーを作り続けています。

V-10 B-MESH WHITE NATURAL PIERRE

SDU B-MESH BLACK WHITE

V-12 VEGAN B-MESH TENT WHITE

画像出典:VEJA公式サイト|V-10,B-Mesh使用アイテム|https://www.veja-store.com/ja_jp/catalogsearch/result/?q=v-10+b-mesh

商品名

V-10 B-MESH WHITE NATURAL PIERRE

素材

アッパー : B-メッシュ(リサイクルプラスチックボトル 100%)
パネル : B-メッシュ、 スウェード、レザー
Vロゴ : アマゾンゴム (26%)
インソール : アマゾンゴム (11%)、サトウキビ (42%)、リサイクルE.V.A.* (11%)、オーガニックコットン (12%)、その他 (14%)
アウトソール : アマゾンゴム(40%)、リサイクルゴム(10%)、硅石 (23%)、成橡胶 (11%)、その他 (16%)
ライニング : テック (リサイクルポリエステル 100%)
レース : オーガニックコットン(100%)

サイズ

21.5cm~31cm

メーカー

VEJA

廃棄ビニール傘と使用済みペットボトルの融合「PLASTICITY   トートバッグ」

株式会社モンドデザイン

「PLASTICITY」は、日本で捨てられたビニール傘をそのままの状態で再利用するブランドです。日本では1年間でビニール傘8,000万本が廃棄されていると言われています。ビニール側は分解のしにくさからリサイクルが難しく、多くが埋め立てや焼却の方法で処分されており、環境負担の一因となっているのです。
置き忘れや、使い捨てによるビニール傘の廃棄問題。一度不要としたものを形を変えて再びコミュニティに戻せたら。という想いから誕生したのが、PLASTICITYのバックです。傘の素材が持つ防水性や汚れに強いなどの特性をいかして製造されており、汚れた地面やアウトドアシーンでも気にせず利用できる製品担っています。

中身が透けないベージュ/グレータイプは、内装にペットボトルを再利用した素材を採用。リサイクル素材ながらシルクのようになめらかで高級感のある質感が特徴です。

トートバッグ ラージ ベージュ

トートバッグ ラージ グレー

画像出典:PLASTICITY|トートバッグ ラージ|https://plasticity.co.jp/collections/%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%B0/products/pl-001?variant=36873876439202

商品名

トートバッグ ラージ

素材

ビニール傘 / リサイクルポリエステル(ベージュ・グレーの内装に使用) / プラスチック / 金属

サイズ

H320mm X W540mm X D150mm

重量

220g

メーカー

株式会社モンドデザイン

Pet Felt(ペットフェルト)を使用した「ヘール ペットフェルト スタックチェア」

DeVorm(デフォルム)

デフォルムは、リサイクルペットボトルから作られる「Pet Felt(ペットフェルト)」を使用して家具を製造するオランダのメーカーです。家具業界でいち早くペットフェルトに着目し、11種類のユニークなカラーブレンドを開発。ペットフェルトの潜在能力を最大限に引き出し、家具・照明・音響製品など暮らしに役立つものに活用することで、プラスチック廃棄物の埋め立てや焼却処分量削減に寄与しています。

ヘール ペットフェルト スタックチェアは、シートと椅子の背もたれにペットフェルトが使用されています。古典的な学校の椅子にインスパイアされたデザインは、シンプルながらも実用的。
シート・椅子の背もたれに使用されるペットフェルトの色11種類、フレームの色8種類を自由に選択することができ、好みに合わせた家具を手にいれることができます。

画像出典:DeVorm|Hale PET Felt Stack Chair|https://www.devorm.nl/products/hale-pet-felt-stack-chair

pink

green

Yellow

画像出典:DeVorm|Hale PET Felt Stack Chair|https://www.devorm.nl/products/hale-pet-felt-stack-chair

 

商品名

ヘール ペットフェルト スタックチェア

素材

脚・フレーム:スチール(パウダーコーティング)
背・座:ペットフェルト

サイズ

w510×d510×h790×sh450mm

メーカー

DeVorm(デフォルム)

おわりに

廃棄ペットボトルを活用したアップサイクル製品を5つご紹介しましたが、いかがでしたか。
ペットボトルの軽さや耐久性を活かしながら、古くからの職人の技術や機能的なデザインを加え、再利用素材を全面に押し出している各社の製品は、ペットボトルより価値があるものに生まれ変わっていると感じたのではないでしょうか。

付加価値を加えているからこそ値が張るものもありますが、地球を取り巻く環境を守る取り組みとして心に留めて置くことから始めていただけると幸いです。

関連記事

最終更新日: