プラスチック
世界の国々で行われているプラスチックごみ削減へのとりくみ
2022.12.01
世界でもっともリサイクルが進んでいるヨーロッパ
下のグラフは、世界の国々のプラスチックごみリサイクル率を示したものです。
グラフを見ると、日本のリサイクルの割合は2割ほどにおさまっており、同じアジアの国である韓国よりもリサイクル率が少ないです。
一方で、ごみのリサイクル率が高いのはドイツ・オーストリア・スウェーデンなどのヨーロッパの国です。ドイツでは、ごみの半分以上をリサイクルしていることがわかります。
ヨーロッパでリサイクル率が高い理由として、「面積が小さい国が多い」ことがあげられます。かぎられた面積でごみを処理するために、埋め立てはほとんど行わず、リサイクルと焼却で多くのごみを処理しています。
ヨーロッパでとりくまれているリサイクルの制度
そんな「リサイクルが進んでいる国」であるドイツやスウェーデンでとりくまれているのが、繰り返し使える容器・リサイクル可能な容器の「デポジット制」という政策です。
デポジット制とは、買い物客がペットボトルなどを買う価格にデポジット(一時的に預かるお金)がプラスされ、空のボトルを返却すると、デポジットが返金されるしくみです。
ペットボトルのデポジットが20円の場合を例にしてみましょう。100円のペットボトルの飲み物を買うときに、飲み物のお金(100円)にデポジット(20円)がプラスされ、120円で飲み物を買うことになります。飲み物を飲んだ後、空のペットボトルをスーパーなどに持っていくと、デポジットとしてはらった20円が返ってきます。
このようにリサイクル可能な容器にデポジットをプラスすることで、使い終わった容器をたくさん回収することができ、それがリサイクル率の高さにつながっているのです。
ドイツは1980年代からこのデポジット制を採用しており、今では世界の20カ国以上でデポジット制が導入されています。
次回からは
プラスチック削減のために、欧米だけでなく日本でも行われている様々なとりくみを紹介します。