プラスチック
プラスチックごみはいつから問題になったの?
2023.08.24
1960年代ごろから、「プラスチックの捨て方」が問題に
1960年代、プラスチック製品が広く使われるようになると、プラスチックごみの量も増えていきました。
当時のプラスチックごみは、燃えるごみなどといっしょに出されており、「埋め立て」か「焼却」で処分されていました。
しかし、プラスチックごみは埋め立てても土にもどりません。
また、プラスチックを燃やすと高温になり、炉を傷めたり、有毒なガスが発生したりする問題がありました。
その中でも特に問題となったのが、「ダイオキシン」です。
ダイオキシンはポリ塩化ビニルなど、「塩素(えんそ)」をふくむプラスチックを燃やすことで発生し、
一部の動物に対して強い毒を持つと言われていました。
また、もともと石油から作られているプラスチックを燃やすと、二酸化炭素が発生し、地球温暖化にもつながります。
このようなことが原因となり、プラスチックの適切な処分について問題視されるようになりました。
焼却炉の性能が上がり、有毒ガスの発生量が大きく減った
これらの問題を受けて、1990年代ごろからプラスチックをリサイクルする動きが始まりました。
また、プラスチックを燃やす焼却炉の性能も上がりました。
ダイオキシンが出ないようプラスチックを燃やすことができるようになったため、
有毒ガスの発生量を大きくおさえることができるようになってきました。
しかし、プラスチックのリサイクルがすすんでも、有毒ガスの危険性が少なくなっても、
プラスチックごみの量はますます増え続けていきました。
増え続けるプラスチックごみを減らす対策として、日本は「外国にプラスチックごみを輸出」することを始めますが、そのことがさらに新しい問題を引き起こすことになります。
次回からは
プラスチックごみを外国に輸出することによって、各国でどのような問題が起きたのか紹介します。