プラスチック
リサイクルのしやすさが違う!2種類のプラスチックとは
2023.06.26
プラスチックは、その性質によって大きく2種類に分けられます。
「熱可塑性(ねつかそせい)プラスチック」と、「熱硬化性(ねつこうかせい)プラスチック」です。
何度でも形を変えられる熱可塑性プラスチック
熱可塑性プラスチックは、熱を加えるとやわらかくなり、冷やすと固まるプラスチックのことです。
「可塑(かそ)」とは、「形を変えやすい」という意味です。
熱可塑性プラスチックは、よくチーズやチョコレートにたとえられます。
チョコレートは、もともと板チョコの形をしていても、とかして型に入れ、冷やすことで別の形に変えることができます。
これをまたとかして冷やせば、何度でも別の形に変えることができます。
私たちがふだん使っているプラスチックの多くは、この熱可塑性プラスチックの仲間です。
ポリエチレン・ポリ塩化ビニール・ポリプロピレン・アクリルなどが熱可塑性プラスチックの代表的な例です。
一度固まるともどらない熱硬化性プラスチック
熱硬化性プラスチックは、熱を加えるとかたくなり、元の形にもどらないプラスチックのことです。
「硬化(こうか)」とは、「物がかたくなる」という意味です。
熱硬化性プラスチックは、卵やクッキーにたとえられることが多いです。
たとえばクッキーは、材料をまぜてオーブンなどで加熱してつくることができます。
できあがったクッキーは、再び加熱してもとけたり、材料にもどることはありません。
熱硬化性プラスチックは、熱を加えても形が変わらないため、熱や火が当たる場所で多く使われています。
フェノール樹脂・メラミン樹脂・エポキシ樹脂などが熱硬化性プラスチックの例です。
ただ、「一度固まると他の形に変えられない」ということは、
使い終わったものから別の製品をつくる「リサイクル」がしにくい、ということでもあります。
そのため、今リサイクルされているものの多くは、熱可塑性プラスチックを使ってつくられています。
次回からは
プラスチックごみをめぐる環境問題の歴史についてご紹介します。